いよいよグッドウィルグループ(以下GWG)が介護事業から撤退する(せざる得ない)ようです。
当たり前と言えば当たり前、自業自得と言えば、自業自得ですね。
さてそのGWGですが、そもそも何の会社なの?というところですが、総合人材サービス企業なのです。
簡単に言うと、形として見える事業の本質は人材派遣会社です。
前のncblogでも人材派遣について書いたのですが、人材派遣というのは、アウトソーシングなんて
格好いい言葉もありますが、簡単にいうと人を転がしてそのピンハネでお金を儲けているという事です。
そもそも1985年に労働者派遣法が成立した時は一部の業務に限られていたのですが、
1999年に条件の緩和が行われて以来、世の中に人材派遣企業が溢れてきました。
安易に派遣業者に登録する方がいるのも問題なのですが、そもそも「人を転がしてお金を儲けよう」
という考え方を持った経営陣にモラルがあるとは私は思えません。
当たり前の事ですが、派遣というのは一時的に必要な労力を補充する。という事が基本なのですが
企業にとってみれば一時的なマンパワーを補充できるといううまみはあるものの、派遣されるほう
からしてみれば、自分は常に一時的なマンパワーでしかない訳です。
キャリアがつめるとか、時間に束縛されにくい、なんて甘い言葉もありますが、前者のキャリアについては
正直、通常企業に勤めたキャリアのほうが重宝されます。後者に関しては本当にそうであれば
それ相応の仕事しか任されていないという事になりますし、またそうとは限りません(時間の束縛)。
私は安易に労働者派遣法の拡大を行った、政治家連中にも腹が立ちますし、またいつでも派遣でまかなえる
という甘い考えをもった、派遣者の受け入れ先にも腹が立ちます。
言うならば、一般社会人にとって仕事というのは=人生といっても過言ではありません。
人生を預ける先が派遣企業でいいのでしょうか?先が見えていないでしょうか?
携帯電話と同じで、派遣なんてものは企業にとって、あるからそれに期待して、利用する訳で、
なくても本質的には社会は回ると思っています。
そもそも国民の人生をいかに豊かにするか?という国の姿勢と、自分の会社の社員をいかに育て
いかに良い仕事をさせ、いかに売り上げに結びつけるか?という雇用者の姿勢があれば
どうにかなると思っています。
派遣というのは企業にとって、人を育て会社の地盤を固めるという意欲をそぎ、また雇用した社員への
生活の保障という責任感すらそぎ落とします。
それは長い目で見たときに、日本という国の才能、技術を潰す事になると私は思っています。
全てが悪とはいいませんが、派遣法、お国も少し見直してほしいものです。
私は一般的にはコンピュータのソフトウェア技術者にカテゴライズされる人間です。
何度か転職をしましたが私は会社を選ぶ時、自社のパッケージ、ないしはソリューションを自社から社会に
アピールして売る形態の会社の正社員しか選ばないようにしています。つまりメーカーです。
派遣業は技術者の敵であり、また世の中の技術レベルを落とす存在と思っているからです。
また、これから技術者を目指す方、小さい会社でもいいので、派遣業者だけは避けてほしいと
思います。(見た目人材派遣と大々的に謳っていない会社でも実体は派遣という会社は結構ありますので
お気をつけください,IT系は特に多いです)
キャリアは間違いなく、正社員のほうが積めますし、当然仕事の面白みも正社員のほうが上です。